「Excelを触れるのが一人だけ」問題
「この集計、うちでは○○さんしかできないんです」
事業所にお邪魔していると、この言葉をよく聞きます。長年かけて作り込まれたExcelファイルがあって、その中身を分かっているのが一人だけ、という状態です。
今回は、この「属人化」との付き合い方について書いてみます。
困るのは、その人が休んだ日
普段は、何の問題もありません。むしろ、その方がいるおかげで業務が回っています。
問題が表に出るのは、その人が急に休んだ日。あるいは、異動や退職が決まった日です。
「開き方が分からない」「どこをどう直せばいいのか分からない」。そこで初めて、事業所全体がそのファイル一つに支えられていたことに気づきます。
悪いのは、作った人ではありません
念のため書いておきたいのですが、私はこれを「困った状況」だとは思っても、「困った人」の話だとは思っていません。
そのExcelは、目の前の仕事を何とかしようとした結果、生まれたものです。誰かが工夫しなければ、その業務はもっと大変なままだったはずです。
問題は、その工夫がその人の頭の中にしか残っていないこと。直すべきは人ではなく、残し方のほうです。
作り直す前に、引き継げる形にする
ではどうするか。いきなり新しいシステムに置き換える必要はありません。
私が最初にお願いするのは、たいてい次の3つです。
- そのファイルがどこに置いてあるかを、全員が分かるようにする
- 毎月やっている手順を、箇条書きで書き出してみる(10行で十分です)
- なぜその計算をしているのかを、一言だけ添えておく
これだけで、「一人しか触れない」が「もう一人なら触れる」に変わります。作り直すかどうかは、そのあとで考えて間に合います。
一人で抱えている人ほど、言い出せない
最後に、経営者の方に一つだけ。
その業務を抱えている方は、たいてい「自分が休むと迷惑がかかる」と思っています。だから、しんどくても自分からは言い出しません。
「あのファイル、いつも助かってる。中身、一緒に整理してみない?」。その一言から始められると、いちばん角が立たないように思います。
Cometの書類DX・業務整理では、こうしたExcelや紙の書類を「誰でも引き継げる形」に整えるお手伝いをしています。ご相談は無料です。まずは、その一つのファイルの話から聞かせてください。