ヒヤリハットの報告書、書いたあとどうなっていますか

ヒヤリハット報告。どの事業所でも仕組みとしては回っていて、職員さんはちゃんと書いています。
私が気になっているのは、そのあとのほうです。今日はその話をします。

書いて、出して、それきりになりやすい

報告書を書くのは、正直、手間のかかる作業です。
バタバタした一日の終わりに、何が起きて、どうして、次はどうするかを、あらためて文章にする。時間も気力も要ります。

それなのに、出したあとどうなったのかが本人に見えない。
「あれ、読まれたんかな」のまま次の月になる。これが続くと、書く気持ちが少しずつ落ちていきます。制度が悪いのではなく、返ってこないのがつらいのだと思います。

本当の目的は、みんなで共有すること

ヒヤリハットは、書くこと自体が目的ではありません。
一人が気づいた危なさが、全員の「次はこうしよう」に変わってはじめて意味を持ちます。

ところが紙だと、どうしても回覧板のようになります。
誰が読んで、誰がまだなのか分からない。途中で誰かの机に埋もれる。急いでいる日は、束ごと後回しになる。悪気なく、そうなってしまいます。

アプリにすると、何が変わったか

私たちは、連携している介護事業所の現場で、報告管理のアプリを1年ほど実際に使いながら改善を続けています。
そこで変わったのは、派手なことではありませんでした。

  • 入居者名や職員名は選ぶだけになり、毎回書き写す手間が減った
  • 管理者のコメントが書いた本人に返るようになった
  • 誰が読んだかが自動で記録されるので、共有が途中で止まらない
  • あとから検索・集計・印刷が、一か所でできるようになった

とくに大きかったのは、2つめと3つめです。返事が返ってくるようになると、報告の質そのものが上がります。

紙をなくすためではなく、気づきを活かすために

念のため書いておきますが、デジタル化そのものが目的ではありません。
せっかく書いてもらった気づきを、埋もれさせないためです。そこがぶれると、ただ入力先が変わっただけの話になります。

いきなりアプリでなくても構いません。
まず「読んだ人が分かるようにする」。次に「管理者が一言返す」。この2つだけでも、報告書の意味はずいぶん変わります。

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